アフターピルの使用を迷う

妻とは結婚して12年になります。結婚当初からお互い子供は持たない主義でした。子供が嫌いではないですが、自分たちの時間を大切にしたい、2人だけで生活したいという思いが強かったからです。

自分も40代になり、妻も40歳手前になったある日の夜のことです。夫婦生活をしていて、いつものようにコンドームで避妊していました。しかし終わって気づくと、コンドームが破れていたのです。こんなことは初めてでした。
妻もびっくりしたのと同時に、妊娠の可能性をまず考えました。私も妻も決して若くありません。妊娠して出産となっても、その後ちゃんと育児できるのか、教育費を確保できるのか、など不安なことばかりが思いつきました。また妻ももうすぐ40歳です。高齢になってから妊娠すると、子供が障害をもつリスクが高くなることも知っていました。

それから2人で悩み、アフターピルを使用することにしました。医療機関で処方してもらえるアフターピルは、避妊に失敗しても72時間以内に服用すれば、妊娠の可能性を下げることができます。ただ保険適用ではないので、費用は実費です。決して安いものではありません。

72時間というタイムリミットがあるので、翌日すぐに医療機関で受診することにしました。しかし翌日になると、妻は「アフターピルは使用しない、もし妊娠したら生みたい」と言い出したのです。今まで「子供はいらない」と言っていたのに、急な妻の変化に驚きました。そしてその妻の決心は変わらず、結局アフターピルを使用しませんでした。

妻はその後定期的に来ていた生理が止まり、案の定妊娠していました。正直自分は妻が妊娠したことを、素直に喜ぶことができませんでした。しかし妻は妊娠中からとても幸せそうで、出産後も赤ちゃんの世話に追われながらも、とても幸せそうです。私も、いざ子供が生まれてみればかわいくてメロメロです。夫婦2人の生活も幸せでしたが、子供がいる幸せを知ることができました。もちろん今後の不安や心配は尽きませんが、「子供のためならどんな苦労をしてもいいや」と思えるようになりました。
あの時は妻がアフターピルを使用しなかったことを理解できませんでしたが、今は妻に感謝しています。

「40代男性・会社役員」